桐山エツコ Official WEB

■ Infomation ■


2024.4.05

イラン・イスラム共和国大使館コーラン朗誦会

日時 2024年4月5日金曜日19時〜20時30分
場所 イラン・イスラム共和国大使館フェルドウスィー・ホール
 
最初はイスラームにとって大事なラマダン中の宗教行事に、門外漢の私が参加していいのかと躊躇いました。
しかしお誘いがうれしく、またコーランの朗誦を聞かせて頂けるまたとない機会を逃したくなく、伺うことにいたしました。
イスラームではない私のスカーフ着用に迷いながら、当日会場の隅っこに座り、緊張して始まりを待ちました。
ペイマン・サアダト大使の挨拶で始まり、朗誦会の説明、意義など話された後で「ひと言、言いたい」と改まれ、イスラエルによるガザの侵攻がいかに暴挙であるかを話されました。
次にペルシャ語・英語・日本語を駆使された方が、キャリーム・マンスーリ氏は、国内外のコーラン朗誦大会で賞賛され、イラン大統領から聖コーラン奉仕者勲章を受章された国際的に著名な朗誦者だと説明してくださいました。
コーランの朗誦は静かに始まり、響き渡る第一声にまず驚き、多彩な音色と豊かな強弱のある音量で奏でられる響きに圧倒されました。
私には唱えられた内容は分かりませんが、まるで音楽のように心に染み入る感じがしました。
途中、イランに行かれた日本人の音楽家の二人の女性が、「モスク内ではコーランが6音に響き渡った」とお話してくれました。
朗誦される中、コーランに合わせて時折祈りの声が会場から小さく聞こえ、ここは敬虔な場なのだと身が引き締まりました。
この機会を与えてくださいましたイラン大使館の方々に、感謝申し上げます。
 
追記2024419
4月1日シリアのイラン大使館領事部がイスラエルによって攻撃され、将官7名市民6名が死亡した。
それを受けて14日にイラン、更に19日イスラエルと、報復の応酬が続いている。
このエスカレーションを止めるために、何をしたらいいのかと考える。
衝突の背景には信念のもと各国の思惑、国益、民族感情が交差しているのは承知している。
それでも私は一発触発の非常事態において、世界の中で立ち位置が違っても、交流し、尊重し、理解しようと手を差し伸べ合わねばと思っている。
そして現在激しい緊張の中でこそ、大使館の役割が重要になる。
大使館は相手国との交渉や、政治経済での情報収集、広報文化活動、自国民の保護など多岐にわたる任務を担っている。
立場が違う者たちが集う交流の場を、閉ざしてはならない。
何度かの訪問の機会を得て、イラン大使館の方々のやさしさやチャーミングな人柄に触れて、「遠い国イラン」が「近く」感じられた体験は、世界が近づき合う普遍的な行為に通じる。
閉ざさせてはならないと、強く思う。


2024.3.10

イラン・イスラム共和国大使館音楽会

ご招待をいただき、「ペルシャと日本のメロディの調べ」の演奏会に伺って来ました。
日時 2024年3月6日水曜日18時〜20時
場所 イラン・イスラム共和国大使館フェルドウスィー・ホール

出演者は、ペルシャ伝統楽器のタール奏者、作曲家であるマエストロ、ケイヴァン・サーケット教授、息子さんであるパーカッション、トンバック奏者、スイアワッシュ・サーケット氏、日本人作曲家、ヴァイオリニストTSUMUZI氏、ピアニスト竹内大輔氏でした。

ペイマン・セアダット大使のご挨拶に始まり、最初はケイヴァン氏による、およそ30分間に及ぶイランの三弦楽器セタール、次はやはり伝統楽器である六弦のタールによる独奏でした。
セタールはもの悲しい音色で「孤独を楽しむ楽器」と呼ばれていますが、ケイヴァン氏の独奏は、優雅でエキゾチックな懐かしい音色でもあり圧巻でした。

それからスイアワッシュ氏、TSUMUZI氏、竹内氏が加わって4人のコラボ演奏が繰り広げられ、タールとトンバック、ヴァイオリン、ピアノの融合は興味深く新鮮でした。
途中、ケイヴァン氏やTSUMUZI氏が、音階や5拍子の説明をしてくださいました。

それからTSUMUZI氏がリリースした「辺境の5拍子」から、「キャラバン」と「バザールの夜明け」が合奏されました。
そして日本の歌「さくら」の演奏は不思議な一体感を生み出し、イランと日本の音楽による親和性を感じました。
その親和性が、文化でつながる重要性を生み出すのだと、感慨深く思いました。
とても素敵な時間を堪能させていただきました。

ホールには絨毯やCDの展示や軽食の用意がされていたのですが、私は帰りの電車の時間があり退出致しましたが、後から曲を追想したくなり、CDを購入すればよかったと後悔しました。
TSUMUZI氏の「辺境の5拍子」はネットで購入したのですが、ケイヴァン氏のCDは探索中です。

有意義な、イランと日本のつながりを深める演奏会を開催してくださった、そして心のこもったおもてなしをしてくださいましたイラン大使館の皆様に、心から感謝申し上げます。
お招きくださいまして、心からありがとうございました。


2024.2.9

「イラン・イスラム革命45周年記念祝賀会」

イラン・イスラム共和国大使館からお招きを頂戴し、2024年2月9日帝国ホテルにて開催された、「イラン・イスラム革命45周年記念祝賀会」に伺ってまいりました。

まず最初に、能登半島地震で亡くなられた方への一分間黙祷が捧げられました。
そして現在の情勢を踏まえ、イランと日本のつながりの重要性を説く、イラン大使、日本の外務省政務官、友好議員連盟、政治家の方たちのスピーチが続き、その後立食パーティーの中歓談が行われました。

挨拶や交流が盛んに行われている様子を見ながら、非常に困難な局面を私たちが迎えている今、実際に人と会い、話す事で生まれる打開策が少しでも進めばと祈る思いでした。

私も数人の方とお話ししてから退場する際、ご挨拶ができなかったモハンマドアジャムさんやフーシュファルエルハムさんに言伝をお願いしましたら、大使館の方たちが親切に探してくださって、フーシュファルさんに個展から一年ぶりにお会いできました事がうれしかったです。

この場を感じる貴重な機会を与えてくださった皆さまに、重ねて感謝を申し上げます。









READYER
クラウドファンディング2023.3.64.10

【遊牧民が織るキリムの絵本をアフガニスタン緊急支援に役立てたい】についての寄付、それ以外の寄付のご報告

 
69日、READYERさんから手数料、決済手数料、税金を引いた金額が指定口座に振り込まれました。
その旨日本ユニセフ協会さんにご連絡し、手続きのための書類を郵送していただいた後、振込み、昨日領収書を受領致しました。
以下寄付金の打ち明けです。
 
クラウドファンディング分 238,942
 絵本としての寄付分    50,000
シャンティ国際ボランティア会
「アフガニスタンで女子教育継続を」
              10,000
 
寄付合計         298,942
 

本名、住所は伏せさせていただきます。
 
絵本「キリムからの手紙」に、「本書の売り上げの一部は、キリム産出国の主に教育支援に役立てます」と記載しております。
桐山個人として2,8000円、それから絵本購入してくださった方から、クラウドファンディングと別に寄付として預かりました2,2000円を併せまして、合計50,000円を寄付致しました。
 
同時期にREADYERさんにおいてクラウドファンディングを開催されてましたシャンティ国際ボランティア会さんに賛同しまして、個人的に参加致しました。
 
今回の活動に際しまして、日本ユニセフ協会さんを通じて、名義等使用、受託同意の許可を頂戴し、個人事業部の方からの丁寧なご説明の元、進めさせていただきました。
ご説明いただきました文章が、より日本ユニセフ協会さんのご主旨の理解に役立つと思い、ご了承を得た上で、下記転記させていただきます。
 
「当協会では主に、「人道危機緊急募金」や「ユニセフ募金」など、特定の国・地域を指定しないかたちでのご寄付を呼びかけさせていただいております。
これにより、皆様から託していただいた範囲(例えば「人道危機下の国々」という範囲)で、
現地の情勢や支援ニーズの変化に応じてご寄付を柔軟に活用させていただき、一人でも多くの子どもたちに効果的・効率的な支援を届けることを目指しております。
このかたちはまた、非常に困難な状況にありながらも報道されることが少ない国々など、相対的に支援が集まりにくい子どもたちにも支援を届けることが可能となる側面もございます。
今回情勢が更に悪化したことを受け、現在の支援先としてアフガニスタン、イエメン、コンゴにスーダンが加わりました。」
 
「人道危機緊急募金」として、アフガニスタンを含む人道危機下の子どもたちのために、集まりましたご支援を日本ユニセフ協会さんに託させていただくことで、効果的に子どもさんたちの力になれます事、心から感謝申し上げます。
そして、皆さまの同意をいただいてできましたご支援でございます。
苦しい状況下にいる子どもさんたちへの思いを、代理で届けさせていただきます。
この機会を頂戴しまして、心からありがとうございました。
 
              桐山 エツコ


READYFOR
クラウドファンディング2023.3.6〜4.10
【遊牧民が織るキリムの絵本をアフガニスタン緊急支援に役立てたい】の結果報告について

おかげさまで今回のクラウドファンディングが、無事に終了致しました。

第一目標、セカンドゴールも達成でき、合計374,000円、141件(1人の方の複数ご支援、また1件表示の中に多数代理支援がございましたので合計件数)のご支援を頂戴致しました。

感謝のメール活動報告 1,000円×22件
絵本「キリムからの手紙」著者購入分 2,500円×100件(代理支援)
絵本「キリムからの手紙」3,000円×16件
ジークレー版画「さそりと流れる水」18,000円×2件
ジークレー版画「つがいの鳥と豊穣」18,000円×1件

101冊以降の本代、版画代、送料、手数料、決済手数料、税金135,058円を引いた238,942円を、日本ユニセフ協会様を通じ、人道危機緊急募金対象国アフガニスタン、イエメン、コンゴへ寄付致します。
手続きが終了しました6月10日以降、HP 上にて報告させていただきます。

私ひとりの思いから始めましたこのプロジェクトですが、皆さまが受け取っていただいたおかげで広がりました。
皆さまの思いが形になり、彼の地に届きます。
金額はわずかでも、形になった意思は伝播する力を伴います。

これからも少しずつ、キリムの素敵さを伝える活動をしてまいります。
私にできることがございましたら、ご連絡くださいませ。

皆さまの温かいご支援、ご賛同、心から感謝しております。 
本当にありがとうございました。
               桐山 エツコ


クラウドファンディング始めます。

 
【【遊牧民が織るキリムの絵本をアフガニスタン緊急支援に役立てたい】
(プロジェクトID:114873)
ーーーーーーーーー
公開予約日
2023年03月06日 08:00
募集期間
35日間
終了予定日
2023年04月10日 23:00

クラウドファンディングページ
公開後のURLです
プロジェクトの内容、途中経過、成立の可否などご確認頂けますのでどうぞご覧になってくださいませ。


個展会場にご来場の皆さま、ありがとうございました。

 
2023.2.20()2.26()
桐山エツコ 出版記念原画展 
「願いを伝える遊牧民の布 キリムからの手紙」
 
銀座Gallery龍乃屋さんでの個展、無事に終了致しました。
おかげさまで、芳名帳に記載してくださった方だけでも、100名を超える盛況でした。
日本経済新聞社の記事を見てくださった方も、多数ご来場くださり、新たなご縁を頂戴いたしました。
皆さまお忙しい中お越しくださり、お時間、お手間を割いてくださいました事、心から感謝申し上げます。
 
会場で、または事前にご連絡いただき絵本を買ってくださった方、クラウドファンディングを実行するレディーフォーさんから承認の連絡が来ましたので、近く開始させていただきます。
皆さまのご好意を反映させていただき、必ず支援金を届けさせていただきます。
本当にありがとうございました。

イラン大使館のピレハディさんと
フーシュファルさんが来てくださいました。

2023.2.20 〜 「願いを伝える遊牧民の布 キリムからの手紙」出版記念原画展 開催

展覧会名 「願いを伝える遊牧民の布 キリムからの手紙」出版記念原画展
 
期間:2023220日月曜日〜226日日曜日
 
時間:午前11時〜午後7時(初日は午後1時から 最終日は午後5時まで)
 
場所:Gallery龍乃屋
   〒104-0061 東京都中央区銀座3-4-4-1階 大倉別館


日本経済新聞社さんから取材を受けました。

かもがわ出版さんが新聞社に絵本を送ってくださったお陰で、日本経済新聞社の文化部担当の桂さんから取材の申し込みを頂きました。

私の家近くの「アフタヌーンティー」で、2時間強お話を聞いていただけました。
主にキリムの説明と、なぜキリムを水彩で描き始めたのか?と、なぜ織るのではなく水彩で描くのか?について聞かれました。


取り止めもなく、行ったり来たりしてお話ししましたのに、ちゃんと時系列にまとめて整えてくださったのは、さすがプロのお仕事なのだと感心しました。
一人称の形で表現してくださっているのですが、記事を拝見すると、外から自分を見ているようで、私はこうやって考えてきたのだなと改めて認識できました。

2月15日本日、日本経済新聞 文化面にて掲載されます。
日経電子版でも読む事ができます。
2月20日から開催します展覧会場でも、新聞閲覧させて頂きます。


2023.1.30 イランイスラム共和国大使館へ訪問しました。

実は2000年にもキリムの絵本を出版しようとしていました。
ただ素人ですし、絵本出版のむずかしさは当時から充分承知していましたので、キリムの文化を伝える本ならと、数カ国の大使館に原稿を見て推薦状を書いてくれないかという依頼の手紙を出しました。
 
そうしましたら、イランイスラム共和国の大使館からご連絡をいただき、会って頂いて、イランの文化を広める事に繋がるならとおっしゃって、原稿に対して推薦状を書くことをご了承くださり、後日送付してくださいました。
 
その推薦状を携えて当時3社ほど出版社を回ったのですが、私の力及ばずで出版できませんでした。
 
ずっと気になっていて、せっかくくださった推薦状をそのまま無駄にしては失礼になると気がかりなまま、長い時間が経ってしまいました。
 
だから時を経てもう一回絵本を出版したいと思った動機の一因に、ちゃんと推薦状をくださったご恩に、お礼を返したいという思いがありました。
 
描き直して、内容が少し変わったこの絵本が出版できた時に、献本としてイランイスラム共和国大使館に、お手紙を添えてお送りしました。
長い間そのままにしていた宿題を、お渡しする思いでした。
 
そうしましたらご連絡をいただき、先日イランイスラム共和国大使館に訪問させて頂きました。
22年前の感謝をお伝えして、推薦状をいただいたまま時間が経ってしまいました事をお詫び申し上げました。
広報報道部参事官のムハンマド アジャムさんと、流暢に通訳をしてくださった女性のバハレィ ピレハディさんお二人と45分くらいお時間を頂きました。
私の絵本を褒めてくださり、アジャムさんはラクダや織っている様子の描写は子供の頃見た覚えがあって懐かしいとおっしゃり、ラクダの話で盛り上がりました。
ギリム(イランでの発音)の私の絵も褒めてくださいました。
イランの文化についての貴重なお話もお伺いしました。
 
帰る時玄関まで見送ってくださったピレハディさんに、何で日本語を勉強されたのかお伺いしたら、「日本語はカタカナや平仮名があってむずかしいけど、漢字に興味がありました」と微笑みながら答えてくれました。
すごく緊張して訪問したのですが、とても丁寧に優しく応対してくださいまして、素敵な時間を過ごさせて頂きました。
 
イランを紹介するカタログや本、DVDCD、ペルシャ更紗のお土産を頂戴し、私はイラン本国に送るためにもう一冊と所望された絵本と、文化の融合のつもりで以前描いた、イランのキリムを九谷焼の赤絵風の色にアレンジした水彩画をお持ちしました。
そうしましたら、翌日ピレハディさんからご連絡をいただき、大使館の中で飾ってくださるとおっしゃって頂けました。
 
現在イラン、日本のみならず、世界中が苦しく混迷な分断の潮流にいます。
そんな時に、22年前の出来事の後、再びノックした一個人である私に、門戸を開いて受け入れてくださったイランイスラム共和国大使館の方々にとても感謝致しております。
長い間出せなかった、私のもうひとつの「キリムへの手紙」を、やっとお出しする事ができました。
小さな私にとっての大事な、往復書簡になりました。


2023.1.20  「願いを伝える遊牧民の布 キリムからの手紙」絵本発売開始。

出版元:かもがわ出版